日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年7月5日会議での発言を効果的にする話し方とは?

 

★会議では端的にわかりやすく発言すべき


今年の5月に新型コロナウイルスが5類に移行してから、オフィスに出勤する人が多くなりました。肌感覚ではほぼコロナ前に戻った印象があります。それに伴い、今までオンラインで限定的に行われていた会議が、実際に顔を合わせて行うリアル開催に切り替わり、その数も増えてきているようです。そこには、外出自粛で希薄にならざるを得なかった社員同士が意見を交わす機会を増やそうという狙いがあるように思います。

さて、オンラインでもリアルでも、会議の場で効果的な発言ができる人は仕事でも一目置かれるようになります。特に、ホワイトカラーの生産性向上が日本全体の喫緊の課題となっている中、会議の効率化はどの会社にも求められていることだと思います。従って、端的でわかりやすい発言ができるということは、あなたにとっても会社にとっても好ましいものだと言えるでしょう。
そこで今回は、会議で効果的な発言をするためのポイントを3つお話します。


★最初に発言の趣旨を述べる


ポイントの1つ目は、発言の最初に発言の主旨を短い言葉で言うことです。
「先ほどの提案について2つ質問があります」
「提案に賛成できません。前提条件に疑問があるからです」
「今のAさんの意見に賛成です」
など、今からどういうことを言うのか、ということを端的に言うことで参加者は発言の趣旨を理解しやすくなります。
しかし、実際の会議の場では、このことがほとんど実行されていません。「この件については、材料費の高騰が今後も続くと予想され~」というように、事実や考えだけを話す人がとても多いです。この話し方では聞いている人は何が言いたいのか最後まで聞かないとわからず、少なからずストレスを感じてしまいます。発言に先立って、その主旨を端的に話すことで話は驚くほど分かりやすくなります。ぜひ励行してください。

 

★発言を短くする


2つ目は、発言を短くすることです。
会議に限らず、話は長くなればなるほど、聞いている人には理解し難くなります。話が長くなるのは、発言の主旨とは関係のない、余計なことを言っているからです。また、1人の人が長時間発言していると、他の参加者は会議に対する集中力がなくなっていきます。会議を効果的なものにするには、その場の雰囲気作りも大切なので、参加者の集中力がなくなるのはできるだけ避けるべきです。

そのために、発言は要点のみを端的に伝えるようにしましょう。また、発言が途切れたので話そうとすると、直前まで発言していた人が続けて発言するのとぶつかったりします。なので、発言の最後に、「以上、2つ質問しました」「以上により提案に賛成できません」「以上によりAさんの意見に賛成です」のように、発言の趣旨を短い言葉でもう一度言うとよいでしょう。これを話すことで、発言が終わったことがわかるので、他の人が発言しやすくなります。


★指示代名詞は極力使わない


そして、3つ目は、指示代名詞は極力使わないことです。
「これ、それ、あれ」などの指示代名詞は、それが何を指すのかが曖昧だったり、聞き手によって指すものの捉え方が違ったりします。理解の妨げになりますので極力使わないようにすべきです。例えば、こういう発言があったとします。
「提案にある5日の調査期間は長いので3日にすべきだし、対象は5地域ではなく3地域でよいと思います」
「それは違うと思います。この調査はできるだけきちんとやるべきです」
上の発言で「それは違う」の「それ」は『期間』を指しているのか、『対象』を指しているのか、その両方を指しているのかが曖昧です。このように、話している際の指示代名詞は、何を指しているかわからないことが本当に多いので注意が必要です。
会議も終わりに近づくと、「ではそういうことで」といった発言をよく耳にします。そういう発言があった場合なども、「今の『そういうこと』は何を指しているのでしょうか」と確認するとよいでしょう。

 

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